第29回 親子の防災力を高めることで、今と未来を守る!

防災ママかきつばた
代表 高木香津恵

知って、備えて、子どもを守る!伝え続けて7 年以上が経ちました。防災ママかきつばたを始めたときから活動しているママたちのお子さんも、小学生・中学生になりました。
私が防災を始めたきっかけは、自分の経験と被災された方の経験を必ず活かして命を守らなければいけないと感じたときからです。京都に住んでいた小学3 年生のときに、阪神・淡路大震災で衝撃を受けました。

しかし、具体的にどう備える、ということまでは行動できませんでした。それから、愛知に引越し結婚、3歳の息子を子育てしているときに東日本大震災で被災されたママたちのお話を聞く機会がありました。初めは、どんな防災グッスが必要なのか、ということを聞きたくて参加をしました。しかし、被災する、ということは、自分や大切な人が必ず命があるというわけでもないことを、ありありと感じました。そして、ただなんとなく防災リュックだけ用意していた今のままでは「子どもどころか自分の命さえも守れない」ということに気づきました。そこから、自分だけではなく、同じ立場のママたちに伝えていきたい、と思い活動を始めました。

このように、活動を始めた当初は、防災士の資格もなく、知識もなかったのですが、地域で活動されている防災士のみなさんや、Facebook を通して他地域で活動されているみなさんから助言をいただきながら、コツコツと活動していくことができました。現在はのべ2
万人以上の方に防災を伝えることができ、「防災について家族と話し合いました」「子どもと避難所まで歩いてみました」「家具を固定しました」という声をいただき、家庭で実践してくださっている様子をお聞きし、より一層伝えていきたいと思いました。

また、私たち活動メンバーも、子どもたち自身が防災に関心をもち、自分で防災リュックを用意したり、防災士になりたいと学び始めています。私たち自身も学び、家庭で活かしながら、周りに伝えることで、親子の今と未来を守り、つなげていく活動にしていきます。

【高木香津恵・プロフィール】

防災ママかきつばた代表。防災士・防災備蓄収納1 級プランナー・防災共育管理士などを取得。大学1 年生のときからNPO や学生団体で活動し17 年以上まちづくりに携わる。現在は、地域での講師活動のほか、ライブ配信や他の市民団体の支援も行う。防災ママかきつばたでは、地域を巻き込み親子防災絵本「ちきゅうくんのくしゃみ」を制作。InstagramなどSNS の発信にも注力している。